その10『金曜のバカ』越谷オサム

   

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天然女子高生と気弱なストーカーが繰り返す、週に一度の奇天烈な逢瀬の行き着く先は―?(「金曜のバカ」)「また、星が降る夜に逢えたらいいね」―流星雨の夜に出会った少女が残した言葉が、今胸によみがえる。(「星とミルクティー」)不器用だけど一途な思いを抱えた“バカ”たちが繰り広げる、愛と青春の日々。何かを好きになった時のときめきと胸の高鳴りに満ちた、ほっこりキュートな傑作短編集。
(『金曜のバカ』角川書店 裏表紙より引用)

松本潤・上野樹里主演の映画『陽だまりの彼女』の原作者・越谷オサムの短編集。
5つお話がある中で、私のお気に入りの2作をご紹介します。

◎「星とミルクティー」
タイトルがもうかわいらしいですね。
主人公は星空が大好きな男性。
当時高校3年生だった主人公は、大規模なしし座流星群が出る日に外に飛び出します。
きれいに星が見える観察場所で女の子と出会い、その子とのあたたかい思い出を振り返ります。

◎「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」
高校生の僕(片岡くん)は恐竜好きで、恐竜の話になるとつい熱くなってしまいます。
中学生の時には熱くなりすぎて彼女にフラれたことも…。
そんな片岡くんは同級生の女の子・黛(まゆずみ)さんと恐竜博に行くことに。
果たしてどんなデートになるのか!?
そして黛さんの秘密とはいったい!?

「星とミルクティー」は、ぜひ甘くてあたたかいミルクティ―を飲みながら読んでみてください。
タイトルにもなっている「金曜のバカ」も不思議で面白い作品です。
短編で読みやすいので、1つでもぱらっと開いてみてくださいね(*'▽'*)

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