一番影響を受けた本No2:はる
2020/07/01
リレーブログ5週目!!
自宅待機が長く続き、自宅での過ごし方を考えている人も多いのでは、ということで
緑川さんからの今回のテーマは「1番影響を受けた本」。
一番影響を受けた本:恩田陸「常野物語」
この本を読んだのは確か中学1〜2年生のころ。
中2というと「中2病」と呼ばれるような己のアイデンディティの模索をする時期ですね。
この常野物語の概要としては、
・膨大な量の書物の内容を記憶できる能力
・遠くの声が聞こえる能力
・すごい速さで移動できる能力
・見えないあるものが見えて、それを駆除する能力 など
特殊能力を持った人たちが描かれています。
その能力を目立たせて発揮することもできるのかもしれませんが
「常野」→「常に野にあれ」という意味で、一族で集まらずに、
一般の社会で暮らすように、という掟のようなものがあります。
そんな人と違っているけれで、X-MENのように能力を発揮したり、
逆に迫害されたりということはなく(過去にはあったから、常に野にあれとなったのかも?)、
孤独感に陥ったりすることもなく、
自分たちの存在やあり方を自分たちで認識し、たんたんと暮らしていくさまが印象的でした。
きっとそんな描写が自分の生き方や価値観に影響しているのかもしれない、と思うところです。